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生前に子供達に遺産の分割の意向を伝え、遺言することの確実性について

2人には「長男に財産の大半を相続させる」と言って、遺言書を作成する予定ですが、それで将来遺産の分割がうまく進むかとのご相談。

 

ご夫婦には子が3人おり、息子が1人、娘が2人います。娘さんには嫁いだ時から、「財産は長男に相続させる」と言い聞かせきたそうです。「遺言書を作成しなければならないが、これで問題が起こらないか」と相談を受けました。

 

娘さんには相続の際に、「遺留分の請求」を起こす可能性があります。遺留分とは相続人が子の3人であれば、相続分の1/2の1/6まで相続財産をもらうことのできる権利です。遺言で財産の指定がないか、少ない相続人については、1/6の財産までの財産について請求する可能性が残ります。その際、遺留分の請求の対象となる財産には相続人への過去の主だった贈与財産が相続財産に加えられると考えておくべきでしょう。

 

遺留分の請求を起こされることもなく、遺言通りに相続人に財産を承継させる方法として、さらに万全にするためには、被相続人の生前中における相続人の「遺留分の放棄」という制度があります。

これは相続の際にその相続人が遺留分の請求を起こさないということを公に意思表示するもので、家庭裁判所に申述して承認を得なければなりません。家庭裁判所ではその申請者の本当の意思に基づくものかチェックした上で承認します。

 

相談者の方の例であれば、ご家族の全員が相談者の意向を承知しており、その意向を汲んで円満な相続を迎えそうなご家族のような気がします。

現在の状況では遺言さえすれば、もめることなく、ほぼご本人の意思通りの相続となるでしょう。ただし、今はそのつもりでも、将来どう相続人の状況や考えが変化するかもしれません

それを100%確実にするならば、お2人の娘さんに家庭裁判所への遺留分放棄の申述をしていただくことでしょう。

 

個人的な意見ですが、財産を持たれる方で、このように「うちでは相続の分割についてどうすべきか子供に伝えているし、ほとんどうちは大丈夫」とおっしゃる方が全体の3分の1程度いらっしゃるのではないかと思います(もちろん、その中には、遺言書をまだ作成していない方もたくさんいらっしゃると思います)。

・生前中に相続人へ相続の願いを伝えている

・相続人全員がその意向を了承している

・遺言書を作っている

もめることのないお家では、以上のようなことをなさっておられます。このようになれば相続でもめることはほとんどなくなるでしょう。

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