遺留分算定の基礎となる財産と遺留分放棄
1. 遺留分算定の基礎となる財産
遺留分算定の基礎となる財産は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額に、その贈与した財産の価額を加え、その中から債務の全額を控除して、これを算定します (民1029①)。
(算 式)
遺留分算定の基礎となる財産
| =相続開始時の財産の価額(遺贈財産を含む。)- 債務の全額 + 一定の贈与財産の価額 |
ここで一定の贈与財産には、(イ)相続開始前1年間になされた贈与、(ロ)1年より前であっても当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってなされた贈与、(ハ)共同相続人への特別の贈与(婚姻、養子縁組のため、若しくは生計の資本としての贈与であって、その贈与時期を問わない)による財産の価額をいいます(民1030、1044、903)。
遺留分の減殺の請求があった場合の減殺の順序は次のとおりです。
① 遺贈をまず減殺し、次に贈与を減殺します(1033条)。なお、この場合、死因贈与は 遺贈に含まれるとされています。
② 遺贈相互の間では、遺言者の別段の意思表示がない限り、遺贈の価額の割合に応じて減殺します(民1034)。
③ 贈与を減殺するときは、後の贈与から始めて、順次前の贈与に及び、遺留分が満たされたところで終ります(民1035)
2. 遺留分の放棄
遺留分権利者は、相続の開始前に、その遺留分を放棄することができます。
ただし、被相続人あるいは共同相続人等が、一部の遺留分権利者に放棄を強制するなどを防ぐために、その放棄には家庭裁判所の許可を要するものとしています(民1043①)。
各遺留分権利者の有する遺留分は、各々独立したもので、その行使は各自の自由であり、また一部の遺留分権利者の遺留分の放棄によって他の各共同相続人の遺留分に影響は与えません(民1043②)。
























