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期間の経過による問題点

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相続人間の遺産分割協議がまとまらず時間が経過しますと、次のような問題点がでできます。

1. 不動産の共有

遺産分割ができなければ、その間、相続人全員の共有となります。各相続人が法定相続分で共有することになりますが、分割協議が確定するまでの間、自己が持つ相続分については、第3者に売却したり、担保に供したりすることが可能です。
もし、自己の持ち分を第3者に売却すれば、他の相続人はその第3者との共有状態となり、面倒な状況になります。
そのようなことが生じないように適宜、遺産分割協議を行って、不動産の名義を変えておかなければなりません。

2. 財産の凍結

分割協議がまとまらなければ、被相続人の財産が凍結されたままになり、不動産を売却したり、預金を引き出して利用することができません。
相続税の納税資金や借入金の返済があれば、その原資に困ってしまいます。

3. 相続税申告上の経済的損失

遺産の分割ができず、期間が経過しますといろいろと経済的な損失をも被ることになります。

(1) 10か月以内に協議がまとまらない場合
申告期限までに分割がまとまらなければ、基本的に物納や農地の納税猶予が受けられなくなり、納税を延納で納めるか、不動産を処分して納税せざるを得なくなります。
また、農地の納税猶予受けることができなければ宅地並みの評価となり、相応の相続税がかかってしまいます。

(2) 3年以内に分割協議がまとまらない場合
「配偶者の税額軽減制度」と「小規模宅地の評価減制度」は、原則、申告期限から3年以内に限り適用されるものです。その期間を超えますとこれらの軽減制度の特例を放棄したことになり、無駄な税負担をすることになります。


4. 所得税法上の経済的損失

相続税の課せられた相続人が相続財産であった不動産等を処分した場合には、その売却益に対する所得税や住民税が軽減されます(これを「相続税の取得費加算」といいます)。ただし、その適用は申告期限から3年以内の売却となっていますので、その期限を越えてしまいますと適用できなくなります。

5. 手続きの複雑化

期間が経過しますと、その間にいろいろな情報が相続人の耳に入り、相続人の判断に迷いを生じさせます。さらに、相続人に相続が起きて、死亡した相続人の相続人が当初の相続の分割協議に参加することになり、相続人が増えて手続きが複雑になってきます。

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NPO法人 相続相談センター