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◆2010年12月アーカイブ
 

税務情報 平成23年度の税制改正大綱「法人課税」(2010/12/26)

Ⅰ 法人税

 法人税の実効税率を5%引き下げます。また、中小法人に対する軽減税率も18%から15%へ引き下げます。さらに雇用を一定以上増やした企業へ1人あたり20万円の税額控除が設けられます。一方で、税率引き下げに併せて課税ベースを拡大するために、減価償却制度や欠損金の繰越控除、貸倒引当金や寄付金の損金不算入の見直しを行います。

1 法人税率の引下げ

 法人税の税率を次の通り引き下げます。この適用は平成23年4月1日以後に開始する事業年度について適用します。

 

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 2 減価償却制度の見直し

 平成23年4月1日以後に取得をする減価償却資産の定率法の償却率は、次のように変更されます。

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 ただし、平成23年4月1日前に開始する事業年度において、同日からその事業年度終了の日までの期間内に減価償却資産の取得をした場合には、現行の償却率による定率法により償却することができる経過措置ができます。

 また、現行の償却率による定率法を採用している減価償却資産について、平成23年4月1日以後最初に終了する事業年度の申告期限までに届出をすることにより、その償却率を改正後の償却率に変更した場合においても当初の耐用年数で償却を終了することができる経過措置ができます。

 

 3 欠損金の繰越控除の見直し

(1)欠損金の繰越控除額の制限

 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度及び青色申告書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越控除制度における控除限度額について、その繰越控除をする事業年度のその繰越控除前の所得の金額の100分の80相当額(連結欠損金も同様)とします。ただし、中小法人等については従前通り、100%控除が残ります。

2010y12m26d_133037775.jpg (2)欠損金の繰越控除の期間
 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間、青色申告書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越期間及び連結欠損金の繰越期間を9年(現行7年)に延長します。これに伴い、次の措置を講じます。 

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  この改正は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度に生じた欠損金について適用し、更正の請求期間9年間への延長は平成23年4月1日に法定申告期限が到来する法人税について適用します。

 

4 貸倒引当金の見直し

 貸倒引当金制度について、適用法人を限定するとともに、それ以外の法人については、4年間で廃止になります。

(1) 銀行、保険会社その他これらに類する法人及び中小法人等 

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  5 寄付金の損金不算入の見直し

一般の寄附金の損金算入限度額が次のように引き下がります。

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 資本金等を有しない法人の場合には所得の金額の100分の1.25(現行100分の2.5)相当額に引き下げます。なお、特定公益増進法人等に対する寄附金の別枠の損金算入限度額については、一般の寄附金の損金算入限度額の縮減額と同額の拡充を行います。

 6 雇用促進税制の導入

 青色申告書を提出する法人で、次のような要件に該当する従業員の雇用を行った場合には、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度において、一定の税額控除ができます。

2010y12m26d_132727986.jpg★上記の改正案の内容は、平成23年12月2日に施行されました。適用時期については改めてご確認ください。

 

 

  

 

 

 

税務情報 平成23年度の税制改正大綱 「個人課税」(2010/12/21)

給与所得控除に関して、給与収入が1,500万円を超える場合について245万円の上限を設け、 さらに役員については1,500万円を超える収入に対し、245万円の控除を段階的に低減します。また、成年扶養控除については、被扶養者が障害者等の場合を除き、本人の所得400万円(給与収入であれば568万円)を限度と制限します。

1 給与所得控除の上限設定

(1) 給与所得控除の上限設定

その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、    245万円の上限を設けます。

(2) 役員給与等に係る給与所得控除の見直し

役員給与については、さらにその年中の給与等の収入金額が2,000万円を超える場合について、段階的に給与所得控除額が減額され、次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額とします。

イ その年中の役員給与等の収入金額が2000万円を超え2500万円以下の場合

 245万円-(その年の役員給与等の収入金額-2000万円)×12%

ロ その年中の役員給与等の収入金額が2500万円を超え3500万円以下の場合

 185万円

ハ その年中の役員給与等の収入金額が3500万円を超え4000万円以下の場合

 185万円-(その年の役員給与等の収入金額-3500万円)×12%

ニ その年中の役員給与等の収入金額が4000万円を超える場合

 125万円

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 2 成年扶養控除の制限

(1) 成年扶養控除の見直し

成年扶養親族(扶養親族のうち年齢23歳以上70歳未満の者)のうち、次の要件に該当する場合のみ、扶養控除として38万円の控除が適用され、その範囲が制限されることになりました。

イ 特定成年扶養親族

ロ 特定成年扶養親族以外の成年扶養親族で、その年の合計所得金額が400万円以下である居住者の成年扶養親族

※「特定成年扶養親族」とは、成年扶養親族のうち、次の者をいいます。

1 年齢65歳以上70歳未満の者

2 心身の状態により就労が困難と認められる次に掲げる者

 ①  障害者

 ②  介護保険法の要介護認定又は要支援認定を受けている者

 ③  居住者と生計を一にする配偶者その他の親族のうち要介護認定等を受けている者と同居を常況としている者又はこれに準ずると認められる者

 ④  心身の状態により就労が困難と認められる次に掲げる者

  イ 難病や精神疾患等に係る公費負担医療制度等に基づく医療に関する給付の対象者

  ロ 障害者自立支援法の介護給付費等の対象者

  ハ その年中に病院等において高額な療養を受けた者(高齢者制度の対象者等)

  二 その年中に入院又は通院等をした者(その年又はその年の前年の療養期間の合計が90日以上となる者に限ります)

3 勤労学生控除の対象となる学校等の学生、生徒等

  (2) 負担調整措置

居住者が特定成年扶養親族以外の成年扶養親族で、その年の合計所得金額が400万円を超える場合に、その居住者のその年分の総所得金額等からその成年扶養親族1人につき、38万円 からその居住者の合計所得金額のうち、400万円を超える部分の38%相当額(その金額が38万円を超える場合には、38万円)を控除した残額を控除します。

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shotokuzei2.JPG上記の改正は、平成24年分以後の所得税について適用します。また、住民税についても平成  25年度分以後、同様な措置とします。

3 退職所得控除の見直し

(1) 役員退職手当等に係る退職所得控除の見直し

その年中の退職手当等のうち、役員等としての勤続年数が5年以下の者が役員退職手当等を 受ける場合の退職所得の課税方法について、退職所得控除額を控除した残額の2分の1とする 措置を廃止します。

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(2) 退職所得に係る住民税の見直し

 退職所得に係る個人住民税の源泉徴収において、10%の税額控除を廃止します。

上記の改正は、平成24年分以後の所得税について適用します。また、住民税についても平成   24年1月1日以後に支払われるべき退職手当等について適用します。 

4 給与所得に係る特定支出控除の拡大

給与所得者の給与所得控除に代えて特定支出控除を適用することができますが、その特定   支出控除について見直しを行います。

(1) 特定支出の範囲の拡大

特定支出の範囲に次に掲げる支出を追加します。

① 職務の遂行に直接必要な弁護士、公認会計士、税理士、弁理士等の資格取得費

② 職務と関連のある図書の購入費、職場で着用する衣服の衣服費、職務に通常必要な交際費及び職業上の団体の経費(勤務必要経費)(この勤務必要経費は65万円が限度)

(2) 特定支出控除の適用判定・計算方法の見直し

その年の特定支出の額の合計額が、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める金額を超える場合は、その超える部分の金額を給与所得控除額に加算することができます。

① その年中の給与等の収入金額が1,500万円以下の場合・・・その年中の給与所得控除額の  2分の1

② その年中の給与等の収入金額が1,500万円超の場合・・・125万円

上記の改正は、平成24年分以後の所得税及び平成25年度分以後の住民税について適用    します。 

5 金融証券税制の延長

上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)の適用期限を平成13年まで2年延長します。

6 所得税の特別控除

既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除について、次の見直しを  行い、その適用期限を2年延長します。

イ バリアフリー改修工事

税額控除額の上限額(現行:20万円)について、平成23年は20万円とし、平成24年は15万円とします。

ロ 省エネ改修工事

税額控除額の計算の基礎となる省エネ改修費用の額について、補助金等の交付がある場合  には、その補助金の額を控除した後の金額とします。 

7 所得税の還付申告の提出期間

所得税の確定申告書の提出期間(その年の翌年2月16日から3月15日まで)について、申告義務のある者の還付申告書は、その年の翌年1月1日から提出ができるようになります。

 ★上記の改正案の内容は、一部が平成23年6月30日に施行、または、平成24年の税制改正大綱に掲げられ、残りは社会保障と税の一体改革の中に織り込まれる予定です。各項目については改めてご確認ください。

 

 

 

税務情報 「相続贈与による年金の二重課税の所得計算」(2010/12/21)

1 還付の手続き

過去5年間の所得税等や源泉徴収税額の過払いについては、次のようになります。

① 確定申告をした方・・・「更正の請求」により、取扱いの変更を知った日の翌日から2か月以内に手続きをする必要があります。

② 確定申告をしていない方・・・5年以内に確定申告を行って還付を受けます。

2 還付の対象となるケース

 ・過去、年金の受取りの際に源泉徴収をされていた方で申告していない場合

 ・確定申告をされていた場合

 ただし、源泉徴収されていない場合で確定申告されていない方は税額が発生していませんので今回の還付の対象とはなりません。

3 所得の計算

 (課税部分の収入金額-課税部分の支払保険料)を年金に係る所得として、他の所得と合算します。

1年目は全額が非課税となり、2年目以降は課税部分と非課税部分に簡易な計算により分けて計算します。

例:

①支給期間を10年とした場合、相続税法24条で非課税部分は6割とされていることから

所得課税部分は4割となります。

②支払期間に対応して、1単位(白いマス)当たりの課税部分を算出し、

これを基に各年の所得金額を計算することになります。

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税務情報 平成23年度の税制改正大綱「資産課税」(2010/12/20)

Ⅰ 相続税

 基礎控除を引き下げて、課税対象の範囲を拡げ、最高税率を現状の50%から55%へ引き上げます。

1 基礎控除の引下げ

 現在、相続税の基礎控除は「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」で、財産(債務控除後で一定の贈与財産を加算後)がこの金額を超えると相続税が発生しますが、この控除額が6割に減額され、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」となります。1220-1.JPG

  改正前と改正後の相続税は次のような税額となります。(単位:万円)

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2 最高税率の引上げ

 現在、法定相続人の法定相続分に対する取得価格が3億円以上の金額に対し、50%の最高税率が適用されていますが、この率が6億円以上の金額について55%に上がります。

 改正前と改正後の相続税は次のような税率となります。1220-3.JPG

3 生命保険金の非課税枠の適用者の制限

 現在、相続人(相続の放棄をした者を除きます)の受ける生命保険金について、「500万円×法定相続人(相続の放棄をした者を除きます)の数」までの金額については、相続税が非課税とされています。

 この非課税枠を利用できる法定相続人の範囲を「未成年者や障害者及び同居の相続人」に限定します。1220-4.JPG

4 未成年者控除及び障害者控除の拡充                        

 未成年者控除と障害者控除の額が引き上げられます。1220-5.JPG

 以上、相続税の改正は平成23年4月1日以後の相続より適用されます。

 

Ⅱ 贈与税

 20歳以上の者に対する直系尊属からの贈与を軽減するとともに、贈与税の最高税率を50%から55%へ引き上げました。

1 贈与税率の変更 1220-6.JPG

2 相続精算課税に係る贈与の対象の拡大

 相続時精算課税に係る贈与について、その受贈者の対象を孫にまで拡げるとともに贈与者の年齢を「60歳以上」と引下げました。1220-7.JPG

3 住宅取得等資金の贈与で土地の先行取得もOK

 直系尊属から住宅取得資金等の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の措置等(平成23年は1,000万円の非課税)について、適用対象となる住宅取得資金の範囲に住宅の新築等(住宅取得等資金の贈与を受けた翌年3月15日までに行われるものに限ります。)に先行してその敷地の用に供される土地等を取得する場合における、その土地等の取得のための資金を追加します。

 以上、贈与税の改正は平成23年1月1日以後の贈与より適用されます。

 

 

 

平成23年度相続税増税へ 「基礎控除の引き下げ」等(2010/12/13)

★平成23年度 相続税増税へ「基礎控除の引下げ等」

来年の税制改正の大綱に掲げられている相続税の課税強化の概要が明らかになりました。

1 基礎控除の引下げ

 現在、相続税の基礎控除は「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」で、財産(債務控除後で一定の贈与財産を加算後)がこの金額を超えると相続税が発生しますが、この控除額が6割に減額され、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に減額されます。基礎控除引き下げ1.JPG

 改正前と改正後の相続税は次のような税額となります。(単位:万円) 基礎控除引き下げ2.JPG

2 最高税率の引上げ

 現在、法定相続人の法定相続分に対する取得価格が3億円以上の金額に対し、50%の最高税率が適用されていますが、この率が55%に上がります。最高税率の55%となるのは、法定相続人の法定相続分に対する取得価格が5億円又は10億円以上の価額に対し適用されると予測されます。

 改正前と改正後の相続税は次のような税額となります。zeimu1213new.JPG

3 生命保険金の非課税枠の適用者の制限

 現在、相続人(相続の放棄をした者を除きます)の受ける生命保険金について、「500万円×法定相続人(相続の放棄をした者を除きます)の数」までの金額については、相続税が非課税とされています。この非課税枠を利用できる相続人の範囲を「未成年者や障害者及び同居の相続人」に限定する改正となっています。zeimu1213new2.JPG

 

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