新事業承継制度 2株式に係る贈与税の納税猶予制度
Ⅱ株式に係る贈与税の納税猶予制度
1経営承継円滑化法による株式の贈与
「中小企業経営承継円滑化法」の施行により、新しい事業承継がスタートしました。この法律によって、相続における遺留分の請求という制度の影響を受けることなく、オーナー様の健在中に後継者に株式を譲り、無事に事業承継することが可能となります。
この「中小企業経営承継円滑化法」によって、事業承継の憂いをなくすことができますが、一点、贈与する株式に係る贈与税の問題が残ります。相続における株式等の承継に解決を与えても、一方で多額の税金が課されるのであれば、この法律の効力も尻すぼみになってしまいます。
この点で、税法もこの中小企業経営承継円滑化法に合わせ、株式に係る贈与について、次のような納税猶予制度を設けました。
2贈与税の納税猶予制度
(1)贈与税の納税猶予制度
後継者が経済産業大臣の認定を受ける非上場会社を経営していた親族から贈与により保有株式等を一括取得して会社を経営していく場合には、その対象株式の贈与に係る贈与税の全額の納税(ただし、議決権株式総数の3分の2までで、議決権株式総数の3分の2に達しない場合にはその全部)が猶予されます。(平成21年4月1日より)
(2)贈与後の納税猶予継続の要件
後継者が受けた贈与株式で納税猶予を受けた株式については、一定の要件があり、その要件を満たさなくなりますと、利子を含めて一度に贈与税を納めなければならなくなります。
(3)中小企業経営承継円滑化法と贈与税の納税猶予の関係
この贈与税の納税猶予の適用対象は中小企業経営承継円滑化法のものと似ていますが、税法の立場から設けられていますので、少し異なります。
例えば、中小企業経営承継円滑化法の対象法人であっても、贈与税の納税猶予の方では資産管理会社等が除かれたり、あるいは、旧代表者の推定相続人でなく親族であっても、贈与税の納税猶予の適用がされたりしますので注意が必要です。
その違いを図に示すと次のようになります。

以上。

















