失敗しない遺言書 第2回 「法定相続と協議分割のはざまで」(2012/01/14)
今の相続に関する法律では、もめてしまうのが当たり前です。
相続には法定相続分という分割と協議による分割がありますが、相続人が複数いる場合、各人の相続分は平等であるとする法定相続分の考え方と相続人の合意があればどのように分けても構わないとする分割協議の考え方とは対立する考え方です。
もちろん「原則はあくまでも法定相続ですが、相続人全員が合意すればどのような分割でも結構ですよ」ということですが、これが多くの争続の原因となっています。
相続人には法定の相続分よりも多く財産を欲しいと考える方、法定分に見合う程度に欲しいと思う方、自分は少なくてもよいと考える方の3種類のタイプの方に分かれます。このうち法定相続分以上に財産を欲しいという方がいると分割協議がうまく進みにくくなります。
ただし、相続分以上に欲しいという方が決して悪いというわけではありません。 実際、家の後継者として近隣と接していかれる方、あるいは、親御さんの介護や面倒をみられた方など、他の相続人より多く財産をもらってもよい方も多くいらっしゃいます。
民法では、法定相続や協議分割以外にその906条で、「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」と記されており、家の継承や親の介護や世話などもここでいう一切の事情に該当するのではないかと思われますが、実際、その事情を考慮することは少なく、家庭裁判所の判例でもほぼ原則どおりではないかと思われます。
『法定相続や分割協議があり、さらに遺産や相続人の事情を考慮しろ』とあれば何もかも含みます。だからこそ、相続人の考え方が様々となり、財産や相続人が多ければ多いほど、その選択肢が広がってまとまらない。だから、もめると思います。















