令和6年4月1日より3年以内の相続登記の義務化がスタート。
●令和7年1月15日
父が亡くなった。相続について教えてほしい。また、全財産をお母さんにするとのこと。
相続手続きに関して戸籍の取り方、金融機関や法務局の手続きの方法等説明を行う。
●令和7年1月16日
父が亡くなった。母と長男、長女が相続税について教えてほしいとのこと。預金有価証券土地合わせての概算額が基礎控除額を超えるかどうかの判断や土地の評価についての説明をする。
●令和7年1月20日
長男と同居、長女は東京にいる。自宅は50坪で、坪150万で7500万と推定。預金はない。自宅を3/4と1/4の共有で遺言するか?それとも長女が兄を心配しているので全部長男でもいいかもしれないとのこと。一度その件を長女に尋ねるのもよい。
●令和7年1月21日
遺言書作成に関して、原案を持ってこられたので、その内容を拝見し、少し書き方の変更を伝える。
●令和6年11月23日
神戸の自宅とマンションと大阪の一軒家を所有。全体で2億円。小規模宅地の適用で1.5億円と推測。毎年数百万円の贈与で10年間繰り返すと相続税もかなり軽減される。
●令和6年11月23日
賃貸物件が共有であるが単独で申告している。2人で分けて申告を。ひとまとめで作成して各収益費用を2分の1にして申告すること。所得の申告を最初税理士にしてもらい、後はそれを見習ってご自身で作成を。
●令和6年12月4日
贈与について、高齢の母(96歳)からの贈与に関して精算課税の贈与が良いのかどうかの質問。その通りでよくご存知であった。
●令和6年12月23日
長男と二男(母と二男同居)母の相続対策で贈与の質問。母92歳。長男次男は相続時精算課税の贈与で110万円を、孫は暦年課税の贈与で、また、長男は昔母から上場株の贈与あり。
●令和6年10月22日
養父が亡くなる。養父には実子が2人いる。養父の相続には関わりたくない。放棄か分割か?一切関わりたくなければ家庭裁判所へ放棄を。でなければ財産債務を受けずに分割協議書にサインを。
●令和6年11月13日
90歳の親からの贈与を考えており。その方法について暦年課税や相続時精算課税の贈与を説明。年齢から考えれば、相続時精算課税の贈与を利用して110万までの贈与が妥当。
●令和6年11月19日
推定相続人は奥さんと息子、財産2億円、相続税を考慮してどう分けたら良いかの話。小規模宅地の減額特例が賃貸に居住の息子を含めて1次、2次相続の検討か?相続時に税理士のアドバイスを受けて最終的に判断すべき。
●令和6年11月23日
遺言書作成に関して、まず、「1番目に、姪に投資信託の一部を、他は全部奥さんに。」次に「2番目に、奥さんが亡くなっていれば、姪に全部。」 と記載した方がよいと説明。様式は法務局のサンプルを参考に。
令和8年改正実施予定の後見制度
後見制度は、認知症や障害によって、意思判断能力が不十分な方や全くない方に対して、財産管理や身上監護の代理や同意あるいは取消しを行うものです。意思判断能力が不十分な方は「補助」、意思判断能力が著しく不十分な方には「補佐」、意思判断能力が全くない方には「後見」となり、それぞれ補助人、保佐人、後見人が付きます。
認知症等により判断能力が失われていった際に、預金の引出しや入所や入院の手続き。あるいは不動産の売却や相続人としての遺産分割協議等に出くわすと、本人単独で行為を行うことができず、「後見人等を立ててください。」といわれることになります。
この制度は、ご家族や関係者が家庭裁判所へ申立てることにより、家庭裁判所が本人の判断能力の判定と後見人等の選任を行います。後見人等には、以前はご家族や親族が選任される割合が7割程度でしたが、昨今では3割程度に下がっており、身内を後見人候補として申請しても、第三者である司法書士、弁護士、社会福祉士が選任されるケースが多くなっています。この手続きには2,3か月程度が見込まれています。
後見人が選任されると、被後見人の所有する預貯金から一定の金額が後見人名義の通帳に移され、以後後見人が日々の入出金の管理を行います。また、後見人は一年に一度財産目録や事務報告書を家庭裁判所へ提出することになっており、これらの業務に対して後見人等に対し報酬(年間30~40万円程度が多い。)が支払われます。
ある時、「父が亡くなった。相続人である母が認知症に掛かっておりどうすればよいか?」と娘さんがご相談に見えられました。この方の場合はまさに後見人の選任以外に方法がないように思われましたが、どうも今一つ気が進まないようでした。というのも後見人の申立てを行うと、場合によっては他人が選任され一生後見人のお世話になることやそれに伴う費用(後見人報酬)の発生が続くことで、これらが躊躇される理由のようです。
この後見制度が今回改正されて、2028年中に施行される見込みです。この改正は民法改正に伴うもので、後見制度については次のような内容です。
・「後見」、「補佐」、「補助」の3類型を廃止し、「補助」に一本化する。
・包括的な代理権や取消権をなくし、本人の自己決定権を尊重して権限を必要な範囲に限定できる。
・従来の終身の利用が見直され、特定の目的が終われば補助を終了させることができる。
・後見人の交代をし易くなる。
現在の後見制度では一度利用すれば、亡くなるまでその後見の内容が続くものが、改正によって弾力的かつ短期的に利用できるようになります。
結果、今後後見制度の利用を考えておられる方は、現状の後見制度を利用された場合でも改正の恩恵を受けることができる可能性がありますが、必要に迫られなければ改正後の補助の利用を待たれるのがよいのではないかと思われます。